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Channel: 妙高山麓発・サラリーマン日記
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戸隠・飯縄と並ぶもう一つの霊山へ【霊仙寺山(10/8)】

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 霊仙寺山(1,875m)は、飯縄山の北東にある峰続きの山だ。読み方は、「れいせんじやま」と表記されている場合が多いようだが、山岳信仰の歴史などから考えると、正しくは「りょうぜんじやま(さん)」と呼ぶほうが正しいと思うのだが、どうなんだろう。
霊仙寺山の東麓には、「霊仙寺(りょうぜんじ)」という山岳信仰の修験所があり、今もその遺跡が残され、長野県史跡に指定されている。文永七年(1,270年)に同じ山岳信仰の場である戸隠山宝光院の衆徒が離山して、霊仙寺(霊山寺)に移り住んだと伝えられている。鎌倉時代には寺が存在していたとのことで、歴史は古い。
戦国時代に戦乱のため焼かれたが、信仰の厚い上杉氏の庇護を受けて復興。しかし、明治時代の神仏分離で廃寺になってしまったという。
妙高市にも「両善寺(りょうぜんじ)」という山麓の集落があるが、この寺と何らかの関係があるのではないかと勝手に思っているのだが、実際のところはどうなんだろう。今度、文献をあさって調べてみたいと思っている。というわけで、今まで登る機会がなく、身近で気になっていた山だ。
 
 で、登山である。
10月8日(木)、のんびり起床して霊仙寺遺跡のある登山口へ向かう。この山の登山にふさわしいコースだ。
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 集落を抜け、林道の奥に車を止め、8:31ごろ歩き出す。参道の両脇には杉が植えられている。戸隠の参道と比べれば、樹齢は及ばないが、それなりに「霊山」の雰囲気はある。上杉氏が寄進したのであろうか石の階段を登ると、「護摩の巨石」をはじめ、往時の遺跡が現れる。建物は残っていないが、「なにか」を感じてしまいそうだ。ここで手を合わせ、登山道が始まった。
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植林と広葉樹林をミックスしたような景色がしばらく続く。勾配は思っていたよりも急で、なかなかペースが上がらない。上空は台風23号の影響らしく、ゴーゴーと風が木々を大きく揺らしている。青空に浮かぶ雲は、強風に煽られて動きが速い。紅葉は今一つで、来週あたりが見ごろなのかもしれない。
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 高度を上げていくと、ミズナラ~ブナ~シラカバ~ダケカンバと植生が変わる。ダケカンバの幹が細くなると、ネマガリタケが登山道の両脇から道を覆い、路面が見えない。石に躓かないよう、足裏の感覚を確かめながら登る。強風に混じって、青空から雨が時折パラパラと降ってくるが、雨具を引っ張り出す必要はなさそうだ。
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 振り返れば長野の市街地から斑尾山・野尻湖のパノラマがすばらしい。思い切って休みを取って来てよかった。
山頂手前まで来ると、風はいっそう強くなる。赤く紅葉した木々の向こうには、穏やかな飯縄山(1,917m)がそびえている。
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 10:47、霊仙寺山の山頂到着。ここからのパノラマは、予想以上にすばらしかった。この日は台風の影響で黒姫山や戸隠連峰の眺望は今一つだったが、天気がいいときにまた訪れてみたい。
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 今回、この山を選んだもう一つの理由は、山スキーの下見である。積雪は少々少なめなんだろうが、今シーズンはぜひこのコースをスキーで辿ってみたい。もちろん隣のスキー場のリフトなんか使わずに、霊仙寺集落からである。
強風に耐え切れず、早々に山頂を後に、巨石の脇でおにぎりタイム。下山は登山道を覆うササに足元が見えずなかなか難儀だった。
 終始、樹林帯で「収穫物」をいただきつつ、のんびりペースだったが、13:05に下山完了。晩の味噌汁の具としておいしくいただいた。
 

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 帰路は、信濃町の「なにものや」で中華そば大盛り(400円)をいただいた。ここの煮干だしのスープは好き嫌いがありそうだが、わたしはこの素朴な味が好きだ。流れ出た汗以上に塩分を補給してしまったようで、少々反省。。。
 
○山行日時  2015年10月8日(木)
○山行地   信濃町・霊仙寺集落~長野県指定霊仙寺遺跡~霊仙寺山往復
○メンバー  わたし単独

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