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Channel: 妙高山麓発・サラリーマン日記
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小雨の中、整備登山に汗【燕温泉~妙高山頂(6/15)】

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 7月1日の妙高山系の山開きを前に、今日6月15日に行われた恒例の妙高山・神奈山の登山道整備に、ボランティアで参加してきた。区間・エリア別に5つの班に分かれ、総勢約40人で作業が行われた。

 朝6時に燕温泉のホテル花文の前に集合し、あいさつと説明の後、各班に分かれて出発する。わたしは湯道から川原を経由して天狗堂を抜け、妙高山頂までの間を往復する「山頂チーム」だ。メンバーは、わたしを含めて7人。途中、温泉小屋まで行くと、Sさんが「辛くてついていけない」とのこと。なんとここで我が隊から離れることになってしまった。(申し訳ないが、正直、唖然とした。)

 以後は精鋭(わたしは違うけど)6人で先を進む。称名の滝、光明の滝を過ぎ、つづれ折りの道を進むと、数組の人たちが藪の中で竹の子採りに精を出していた。川原に到着すると、上部は予想どおりまだ厚い雪と冷気のガスに覆われていた。わたしの今日の足元は、作業用長靴だが、スプーンカット状の雪面は、カチカチに硬いものの、そこそこ歩きやすい。主に右岸側から崩れてきたと思われる大きな岩や、ダケカンバの巨大なオブジェが川原に散乱している。雪の量は例年なみだろうか。
 左に折れ、胸突八丁へ進むが、ここもまだかなり雪に覆われていた。特にピッケルやアイゼンは使用しなかったが、しばらくは必ず準備してきたほうがいいだろう。

 天狗堂で小休止し、出発。雪に覆われた光善寺池を過ぎた以降は、例年よりも残雪は少なめ。ここのところの猛暑がなかったら、どうなっていただろうか。
 鎖場を登りきった先の上部は、相変わらず土砂の崩壊が進んでいた。応急処置で、足を踏み外さないようにピンクテープを付けたが、あと数年で登山道が崩壊してしまうかもしれない。抜本的な対策を急ぐ必要がありそうだ。

 リーダーのG先輩の先導が良好で、スムーズに妙高山頂に到着。ガスがかかっていて下界が望めないのは残念だが、雨が降っていないだけ幸運である。三角点広場に行き、標柱がきちんと立っていることを確認し、大休止する。
 若人4人は、相変わらず元気に喋り続けている。歩いている間中、彼らはずっとしゃべり続けているのだが、呆れを通り越してすごい心肺機能なんだと感心してしまう。若いってそういうことなんだろうな。わたしのような「おじさん」のように、風の音とか、沢のせせらぎとか、草の匂いとか、花とか、山を登りながらそういうことをいとおしく感じるのは、もっと先のことなんだろうな。わたしは30ごろから山に通い始めたわけだが、もっと早く山と出会っていれば、今の登山のスタイルはかなり違っていたものになっていたかもしれない。

 休憩しながら、そんなことを考えていた。

 妙高大神に一同でお参りし、下山開始。下り始めようとした矢先、ちょうど雨が降り出し、だんだんと雨足が強くなる。登山道を下りながら、山開きに向けた道のメンテに励む。倒木の除去や残雪のため、ミスコースしそうな場所へのマーキング、枝や笹の除去などをしながら下っていく。天狗堂まで我慢したが、いい雨音になったので、観念して合羽を着る。
 燕温泉に到着し、「おつかれさまでした」の声で山頂チームは解散。花文さんの熱めの湯に漬かり、極楽気分を満喫した後、秘密の某所で遅い昼食(とまと冷やし坦坦麺)を食して帰路に就いた。

 妙高山の登山道整備は、連続3回目の参加だが、雪が多い山時期の整備は限られている。訪れるたびに、この山の侵食は著しいと感じており、なにか手を打たなければ、いずれはオーバーユースで「登れない山」になってしまいそうな感がある。
 また、7月1日の夜中に山開き登山をするのが、過去からの恒例となっているが、この時期はまだ落石発生の可能性が多くあり、夜間の登山は避けるべきである。実際に昨年の登山道整備のときには、ゴロゴロと巨岩が転げ落ちてきたし。
 伝統や慣例も大事なことだが、新しい視点で「妙高山」を考え、行動する時期にきていることは、間違いないようだ。

追伸:この日、出発時の燕温泉の気温は19℃ぐらい。妙高山頂では19℃。新井の自宅に戻ると21℃。高低差は2,300m以上あるのに、温度差はほとんどなかった。特に妙高山頂は、予想以上に暖
かく、上着を着なくてもぜんぜん大丈夫。曇り空で湿度が高いためなのか? 寒暖の差をほとんど感じないというか、差がない不思議な一日だった。

○山行日時  2013年6月15日(土)
○コース・タイム   6:15燕温泉街発~8:20天狗堂~9:28鎖場
           ~10:00妙高山頂(暫時休憩)~作業~13:20燕温泉街
○メンバー  わたしほか総勢約40名
       ※当チームは、L:G先輩、若人4人、わたし

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