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Channel: 妙高山麓発・サラリーマン日記
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職場の「山の会」初事業【残雪と新緑と雨の米山(5/11)】

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 職場の「山の会」の記念すべき第一弾山行「米山登山」を今日(5/11)行った。日本海の低気圧の影響で、時折小雨がパラつくあいにくの天気だったが、参加者は皆それぞれの目と胸の中に、美しい景色と感動を刻んでくれたようだった。

 朝7時30分に職場の駐車場に集合。メンバーは男女計7人。この日のために新品の登山靴をそろえた者、登山は10年以上ぶりという若葉マークの者、来月トレランに出場する若人などなど、多彩な顔ぶれである。「今日は中止にしましょう」という弱気な声はまったく聞こえない。「こんな天気だけど、行くだけ行ってみましょうか」と、2台の車に分乗して出発。柿崎区の水野林道登山口へ向かう。
 水野口の手前(徒歩20分程度)で残雪が出現し、仕方なくここで車を置き、初山行はいきなり雨合羽を着ての出発となる。
 とぼとぼ林道を進むと、20分程度で6合目に到着。身支度を整えて、いよいよ登山道へ入る。

 いきなり連続する急な階段の洗礼を受け、あえぐメンバーたち。合羽のサウナ効果もあり、みるみる間に汗だくになるメンバーも。登山道の両脇に咲き乱れるカタクリの群生に励まされ、一歩一歩進む。
 時折雪渓が現れ、階段をあえぎながら登る。今年は4月の低温の影響で残雪が多く、芽吹きも遅れぎみ。登山道脇のイワカガミも、まだこれからの状況だった。
 それにしても残雪とブナの芽吹きが美しい。メンバーからは感動の声がもれる。下牧との分岐を過ぎ、昨年リニューアルされたしらば非難小屋で小休止する。ここでヘバるメンバーが出たらどうしようかと思ったが、みんな元気なようでひと安心する。

 ここから下り、ナイフリッジなヤセ尾根を通過。小雨が降り続いているものの、下界の視界はクリアで、日本海の大パノラマが広がる。わたしの目当ては反対側の雪渓だったが、「山の恵み」の姿はまったく見えず、寂しい限りだった。(帰りの「おみやげ」に期待していたが、×。)
 更に先を進み、山頂手前の登りに差し掛かると、多量の残雪が。夏道コースは露出しているが、わたしはあえて気持ちのよい残雪の上をグイグイと進む。

 小雨は降り続いているものの、山頂からの景色は期待を裏切らないすばらしさだった。
 薬師さんにお参りをしてから、非難小屋で昼食タイム。わたしたち7人以外には、犬を連れた男性1人のみで、後半は我々だけの貸切になってしまった。立派な非難小屋に「昼寝をしたら気持ちよさそう」との声も。備え付けの登山者帳には、知人や近所の人など、意外な人の名も見られた。やはり米山は「地域のシンボル」なのであろう。
 なんでも「薬師」は、病気や苦しみから人々を救ってくれる存在で、庶民の信仰も厚かったのだろう。外科医師が存在しなかった昔には、今の「医師」を指す言葉だったんだとか。そんなことが頭をよぎり、(持病に苦しむ)わたしの手を合わせる時間は、だれよりも長かった。
 昼食後、女性陣のザックの中からは信じられないぐらいたくさんの菓子が出てくる。「これが今日の楽しみ」とのことだったが、なるほど、急登で喘いでいたわけだと納得する。

 下山に取り掛かると、雨足は急速に激しくなる。もうここまでくれば、降っても関係ない。下牧と水のへの分岐で二手に分かれ、わたしとテラジ氏の2名は車を置いた水野口へ。あとのメンバーは、下牧へ下山する。トレラン出場予定のテラジ氏とわたしの2名だけのペースはさすがに速く、あっという間に車へ。ここから下牧へ回り、5名を待った。
 無事下山してきた5名の顔は、いずれもいきいきとしていた。ああ、よかった。

 春の雨に見舞われたものの、初山行はまずまずであった。後は、段階を踏んでメンバーのスキルアップを目指したい。また、わたしも含めてだが、体力や技術面にとどまらず、救急法など、もしものときの対処法も身につけられるような活動も視野に入れて取り組んでいきたい。

 なにはともあれ、「仲間と楽しく山に登る」という、わたしが山登りを始めた原点を、あらためて再認識した一日となった。(まずはほっとしました。)

○山行日時  2013年5月11日(土)
○山行地   柿崎・水野口~米山~水野口(~下牧)
○メンバー  講釈師さん、宮さん、テラジさん、アッキーさん、ヨーコさん、ツネコさん、
       わたし(7人)
  

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